明日の蒼の空
　ひばりさんと一緒に街中を歩いて、みんなのひまわり憩い食堂に入り、私はいつもの席に座った。

　まだ十一時三分。私の他にお客さんはいない。今日は初めての一番乗り。

「蒼衣さんは、本当に絵がお上手ですね。私は絵が下手なので羨ましいです」
　萌さんが笑顔で言ってくれた。

　私が描いたお刺身定食の絵を見てくれたのだと思う。

　私はコックでもウェイトレスでもない。お刺身定食の絵を描いただけ。それでも、みんなのひまわり憩い食堂の一員になれたような気がして嬉しかった。

「どうもご馳走様でした」

　ひと仕事終えた後のお刺身定食は最高に美味しかった。

　あまりの美味しさに、ライスをお代わりしてしまった。蟹のお味噌汁もお代わりしてしまった。今日はついつい食べ過ぎてしまった。

　初仕事を無事にこなした自分へのご褒美。
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