運命を知らない占い師

「貴方は、何を知りたいのですか?」


占い師が優介の方を向く。


「えと、先に、彼を占ってあげて下さい」


やっと将太に解放された優介は、彼を指さした。


「そうですか。では、そこへ」


占い師は、自分の向かい側に用意された席を手で示す。


将太は待ってましたとばかりに腰を下ろした。


「貴方は、何を知りたい?」


「そうだな~、未来の結婚相手を」


将太が答えると、占い師はこくりと頷いた。
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