運命を知らない占い師

椅子から立ち上がった将太が優介に微笑んだ。


「おいおい聞いたかよ。俺幸せになれるらしいぜ~」


「よ、良かったね。ね、ねぇ、僕も占って貰わなくちゃだめ?」


「はぁ?今更何言ってんだよ。早く座れ」


優介は将太に無理矢理椅子に座らされた。


も、もう~!


心の中で友人を恨みながら占い師を見る。


「貴方は何が知りたい?」


「えと、じゃあ、僕も結婚相手を」


占い師はまたこくりと頷いた。
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