運命を知らない占い師
「お、おいおい。そんなに怒るなって。俺は、お前がいつ死ぬのかを占って貰おうって言おうとしたんだ」
将太は胸の前辺りで弁解するように両手を振る。
「はぁ?どうしてそんな事を占って貰わなきゃならないんだよ」
優介にしては珍しい、とてもとげとげした口調である。
「い、いつ死ぬか分かっとけば、それまで安心して暮らせるだろ?突然死ぬよりは周りも自分も安心出来る。普通の人は自分の死ぬ時なんて占って欲しいとは思わないけど、お前はその、死ぬ事がよ、決まってるからよ」