運命を知らない占い師
「私はインチキなどではない。確かに見えるのだ。私の人差し指がその人の額に触れるとその人の未来が…!そして貴方は何を私に覗かれたい?」
「けっ!なぁにが未来が見える~だよ。ならよ、俺が総理大臣になるかどうかを占ってもらおうか」
新田は薄汚く笑った。
優介はまた思う。
そうだ、偉い人は偉くなれる限界を知らない。
まだまだ偉くなれると信じている。
今の自分の地位に満足する事を知らないのだ。