運命を知らない占い師
自分の左側に薫子がいる。
「優介さんが新田様に殴られたと聞いた時どんなに心配した事か…!あ、もちろん今だって心配していますよ?優介さんのお姉さんですもの」
「そ、そうか、僕占い師を庇って新田さんに殴られたんだ…。薫子、あの後はどうなったんだい?」
「さぁ?私にも詳しい事は良く分かりませんわ。女は何も聞かせて貰えないんですもの。だから私は事情を知る事も無く優介さんの看病を…あ、もちろん嫌々ではないですよ?喜んでこのお仕事を引き受けましたとも」