運命を知らない占い師
仲間入り?
自分も新田の様に大仰になるのかと思うとゾワッとした。
「いえ。若輩故に力の及ばない所が沢山あると思いますので、これから何かあったら、お力添えを宜しくお願いします」
父に習った通りの言葉を放つ。
すると新田は感心したように大きく頷いた。
「これだけ賢そうな跡取りならば、お父上も安心して隠居できるなぁ。あっはっは!」
そしてそのままワインを片手にどこかへ行ってしまった。
大きく息を吐き、深く空気を吸う。