運命を知らない占い師

薫子の言葉を右から左へと流し考える。


あの占い師は?


新田さんは?


将太は?


どうなったんだ??


「俺が教えてやろうか?」


すると、あの聞き慣れた友人の声が聞こえた。


「将太!」


病室の入り口に将太が立っていた。



「具合はどうよ?」


「ん~、色々と最悪だな」


友人の問に顔をしかめて答える。


「そりゃあそうだろうな。おまえのその脳天は少し針の味を味わったみたいだぜ」
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