運命を知らない占い師
そう言うと、将太は優介の胸をどんと叩いた。
「お前はいつも自信なさげなんだよ。しゃきっとしろしゃきっと。そうすりゃ勝手に大丈夫だって思えるって!」
ちなみに彼らの話す初陣というのは鹿鳴館の集まりへの一人出席の事である。
将太は優介よりも一年早くそれをしていたのだ。
「そうかなぁ」
「そうだって!」
不安そうな優介の胸を、将太はもう一度どんと叩いた。
「そういえばよ、今日は占い師が来てるらいしぜ」
「鹿鳴館に?」