近くて遠い・・・
佑斗は毎日私の部屋に遊びに来た。
「莉那ちゃんあそぼ!!」

私は毎日佑斗が遊びに誘ってくるのを楽しみにしていた。

それだけが楽しみだったのかもしれない。
いつのまにか気付けば私の隣には佑斗がいた。

私が泣いていたら隣でなぐさめてくれ、私が笑っていたら一緒に笑ってくれた。
小学校に入学すると登下校はいつも一緒。
クラスが違っても休み時間などは私の教室まで来てくれた。

そんな日々が当たり前になっていた。
毎日が楽しくて楽しくて仕方が無かった。
でも小学3年生くらいになると私たちが一緒にいる事にからかってくる子が増えた。

「らぶらぶじゃん!」
「ひゅ~!結婚したら?」

私は気にしていなかった。
だけど佑斗は恥ずかしかったみたいだ。
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