熱愛系エリートに捕まりました
「わたし、こんな本格的なビュッフェレストランなんて初めてです」

「気に入った?」

「いやいや、気に入るなんて上から目線の感想はおこがましいです!」


席に戻って、少量ずつ盛り付けた料理たちを楽しむ。

詳しい名称や説明は、大皿の傍のポップにアレルギーの表示なんかと一緒に書いてあったはずだけど、いちいち覚えてない。

洋食がメインだけど、その中でも系統が違う様々なものが揃えられているということだけは、わたしにもわかった。


「瞳子は食べ物はどんなのが好み?」

「好き嫌いはないですけど…強いて言えばチーズが好きなので、イタリアンは鉄板ですね」

「そういえばこの前もチーズリゾット食べてたね。うん、考えておこう」


薬師丸さんはふむふむ、と何やらしたり顔で頷いている。
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