熱愛系エリートに捕まりました
あぁ、でも、仲村が明日は彼女とデートだなんて言ったことは覚えてる。

だってそのおかげで、いつもは終電ギリギリにお開きになる飲み会が、10時ちょっと前に解散になったんだから。


みんなで駅まで移動して、ちょうど半分ずつに分かれてそれぞれの電車に乗り込んだ。

幸いだったのは、仲村とは路線が違うからそこでお別れになったこと。

同じ路線の男1人と女1人と適当に会話しながら電車に揺られ、わたしが一番先に降りた。


まっすぐ帰る気にはなれなくて、自宅の最寄りの地下鉄出口からほど近いカフェバーに足を向ける。

通勤の便がいいからと選んだここに住み始めた新卒の頃、たまたま見つけたお店だ。

そのときは昼間だったから、バーじゃなくカフェとしてオープンしていたけど。

それ以来、仕事帰りに時々立ち寄る、カフェとしてもバーとしてもお気に入りのお店。
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