熱愛系エリートに捕まりました
でも彼の、その少し茶色がかった瞳を見つめた時間は長い。

そのまっすぐな眼差しを向けられたいと、直感的に思って彼との関係を受け入れたけれど…


でも、入れ込みすぎてはいけない。

そうして見つめてもらえるのは、深い関係にならないからこそなんだから。


アイドル顔のエリートで。

優しくて、素敵な場所に連れて行ってくれて。

時には甘く触れてきて。

そのくせ、寂しがりだったりファッションに無頓着だったりもする。


そのギャップを知ったから彼を身近に感じてしまうだけで、実際にはわたしは彼のことをまだ全然知らない。

だから、彼の呼吸すら感じるこの状況でドキドキしてるのは、女心を擽られてるだけ。

わたしはそんなに軽くないんだから、もう薬師丸さんを好きになりかけてるなんて、そんなのありえないわ。
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