独り占めしてもいいですか…?【完】
「千景くん、今日はお一人?美生は一緒じゃないの?」


「残念ながら今日は一人だよ」





そう言うと西崎はつまんなそうな表情をみせた。





…俺だって美生と一緒にいれるもんならいたいよ。





「そういう西崎は?」


「私は部活の帰り!」





だから制服着てたのか。

夏休みだっていうのに陸上部は大変だな。





西崎はカフェオレを一口すすると、ニヤニヤとした面持ちで言った。





「ところでさ、千景くん熱出したらしいじゃん?」


「…あぁ、ちょっとね」


「しかも、美生がお見舞いにきてくれたんでしょ?」





…なんだか嫌な予感がする。





「ずばり感想は?」





「感想って…別に、俺その時熱で意識が朦朧としてて覚えてないし」
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