独り占めしてもいいですか…?【完】
もやもやはしていたが、どうすることも出来なかったので、俺はさっき言われたことは忘れることにした。





「あっ、早く帰らないと」





おつかいを済ませ、家へと帰る途中で、美生の家の前を通った。





美生、家にいるのかな…会いたいな。





今年の夏こそは美生と少しでも距離縮めようって思ってたのに、結局俺が体調崩しちゃって全然会えなかったし…





はぁ、ほんとツイてない。





少し気分を落とし、美生の家を立ち去ろうとした。





「あれ?千景?」





後ろから聞きなれた声がし、振り返るとエプロン姿の美生が少し驚いた様子で立っていた。





「あっ美生」
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