独り占めしてもいいですか…?【完】
まさか美生に会えるとは思っていなかったため、口元が緩みそうになる。





しかも、エプロン姿とか…可愛すぎ。





「どうかした?」





「いや、母さんにおつかい頼まれてその帰りでここを通ったんだ」





なんとかニヤニヤしてしまいそうになる口元を必死に引き締める。





「そうなんだ!私はお隣さんへ回覧板を渡しに行こうと思って」


「偶然だなっ」


「ほんとだねっ千景に会えると思ってなかったら、嬉しい」





…なんだよそれ、反則だろ。





嬉しいとか、こっちのほうが嬉しいっつーの!





「ははっそうだな!もうすぐ夏休みも終わるし…宿題終わった?」


「ううん、あと少しかな。千景は?」


「俺はまだ半分くらい残ってる」





風邪で宿題どころじゃなかったしな。
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