独り占めしてもいいですか…?【完】
廊下を一人で歩きながらぼんやりと窓の外を眺めた。





「はぁ」





自分の意思とは関係なく、大きなため息が出た。





久しぶりに美生と話せると思ったんだけどな。





それに、聞きたいこともいっぱいあったし…





朝、美生と話していたあの先輩は一体誰だったんだ。





美生のもとへ行こうとしたら、知らない男と楽しそうに喋ってるし。





あの時は勢いのまま、あの場へ割り込もうとする自分がいた。


…まぁ、それはなんとか堪えたけど。





美生に近づく男は誰だろうと油断できない。





美生は可愛いし、性格だっていい。





そんな美生が男にモテないはずがない。
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