独り占めしてもいいですか…?【完】
私の話を三春くんは真剣に聞いてくれた。





うん、うんと頷きながらちゃんと聞いてくれたのだ。





真剣に聞いてくれているのだと思うと、私としてもとても話しやすかった。





「ということが、ありまして…」





三春くんがいてくれてよかった。





話をしたら先ほどよりか心が軽くなった気がした。





「そっか。美生ちゃん、よく頑張ったね」





そう言って三春くんは私の頭を優しく撫でた。





「…み、三春くんっ」





あまりにも自然な動作すぎて、反応が遅れてしまった。





そして遅れてやってくるように、頬もほんのりと赤く染まる。





頭撫でる動作さえ自然って…三春くん、恐るべし。
< 163 / 294 >

この作品をシェア

pagetop