独り占めしてもいいですか…？【完】

確かに二人の言っていること聞いてたらそうかもしれない。





でも…





「千景に本当のこと話したらもっと心配しちゃうと思うし…」





私なんかのことで一々千景を心配なんてさせたくない。





「ねぇ美生。もしさ、逆の立場だったらどうする？」


「逆？」


「うん、千景くんが美生に心配させたくないからって秘密にしてたら」





「それは、嫌かも…秘密にされるほうが心配するから、私にちゃんと言ってほしい」





秘密にされるほうが嫌だなぁ。


ちゃんと教えてくれないと不安になるし、余計に心配しちゃうよ。





…あ。





自分で言って気がついた。





はるちゃんはそんな私に気づき優しく笑った。





「やっとわかった？千景くんも今の美生と同じ気持ちなんだよ」