独り占めしてもいいですか…?【完】

葛藤

***千景SIDE





「なぁ星」


「ん?」





とある日のお昼休み、俺と星は二人で屋上にいた。





美生とはあの日以来、何だか気まずい空気が流れてしまい、こうやって星といることが増えた。





「俺、生まれ変わって人生やり直したい」





「はぁ!?」





星は飲んでいたジュースを吹き出しそうになっていた。





「なに馬鹿なこと言ってんだよ。恵まれすぎてる人生になんの不満があるんだよ!」





そう言って星は半ば呆れ混じりの表情を浮かべていた。





「恵まれてなんかねーよ」
< 227 / 294 >

この作品をシェア

pagetop