独り占めしてもいいですか…?【完】
「俺、美生のことずっと好きだった。だけど、幼馴染の関係がなくなると思うと怖くて言い出せなかったんだ」





そうだったんだ…


千景も私と同じ気持ちだったんだ。





こんなに近くにいたのに、人の気持ちって言葉にしないと伝わらないんだね。





今こうして千景の隣にいられることが奇跡なんだと思った。





「私もだよ千景。ずっと千景のこと好きだったのに、気持ちがバレないようにって必死に隠してた。私たち、似た者同士だったんだね」





そう言って私たちは再び笑みを零した。





「ねぇ、美生」


「ん?」





私たちは手を繋ぎながら星空を見上げていた。





「これから先もずっとそばにいてほしい。俺だけをみてほしい」


「うん…私も」





そう言って手を握る力を込めた。
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