独り占めしてもいいですか…?【完】
縮まる距離
***
セミが鳴く季節になってきた。
梅雨が終わり、ここのところ毎日お日様が顔をみせていた。
あれから、千景とはこれといった変化もなく平和な日々を過ごしていた。
何か変わったことと言えば、女の子たちが私に向ける視線がちょっと鋭くなったことかな…
「ねー美生!体育祭、何に出るか決めた?」
今日は珍しく部活が休みだそうで、久しぶりにはるちゃんと一緒に帰っていた。
「あっ忘れてた…」
私、運動音痴だし出来れば応援だけがよかったなぁ。
強制的に全員参加らしいから何か出ないといけないもんね。
「美生は昔から運動苦手だもんね」
「うん…みんなの足を引っ張らないような競技がいいな」
走るのも遅いし、球技系も出来ないし、あんまりいい思い出ないかも。
「はるちゃんは何に出るか決めた?」
「私はねー出たいのがいっぱいあって迷ってるんだよね。短距離走でもいいし、バスケでもいいし。あ、バレーもやりたい」
ふふっそれほとんど全部じゃん。
はるちゃんは足が速いし、球技だって上手だから、なんでもできちゃうよね。
小中とはるちゃんを応援していた記憶しかないなぁ。
セミが鳴く季節になってきた。
梅雨が終わり、ここのところ毎日お日様が顔をみせていた。
あれから、千景とはこれといった変化もなく平和な日々を過ごしていた。
何か変わったことと言えば、女の子たちが私に向ける視線がちょっと鋭くなったことかな…
「ねー美生!体育祭、何に出るか決めた?」
今日は珍しく部活が休みだそうで、久しぶりにはるちゃんと一緒に帰っていた。
「あっ忘れてた…」
私、運動音痴だし出来れば応援だけがよかったなぁ。
強制的に全員参加らしいから何か出ないといけないもんね。
「美生は昔から運動苦手だもんね」
「うん…みんなの足を引っ張らないような競技がいいな」
走るのも遅いし、球技系も出来ないし、あんまりいい思い出ないかも。
「はるちゃんは何に出るか決めた?」
「私はねー出たいのがいっぱいあって迷ってるんだよね。短距離走でもいいし、バスケでもいいし。あ、バレーもやりたい」
ふふっそれほとんど全部じゃん。
はるちゃんは足が速いし、球技だって上手だから、なんでもできちゃうよね。
小中とはるちゃんを応援していた記憶しかないなぁ。