独り占めしてもいいですか…?【完】
「あ、千景くん教室戻ってくるみたいだよ」





中庭を覗くと校舎へと入る千景の姿がみえた。





あ~…ほんと、千景ってかっこいいな。

こんな遠くから見てるだけでもドキドキするよ。





「美生…私はいつでも美生の味方だからね?」


「うんっありがと!はるちゃん」





そんなことを話していると、女の子たちの騒ぐ声が廊下から聞こえ始めた。





あ…千景、戻ってきたのかな。





そして教室のドアが開く音が聞こえると、そこには千景の姿があった。




「千景くんっもう行っちゃうの?」

「私とお昼一緒に食べようよ!」

「千景くん、またねっ」





わっ…
目の前でみるとすごいな。

流石、千景…
女の子たちにあんなに笑顔振りまいて。


私だったら絶対疲れちゃう。





「あ、美生」





ぼーっと千景のことを見ていると、バッチリと視線が重なってしまった。


そして千景は私たちのもとへとやってきた。





「相変わらずモテモテだね、千景くん」


「西崎…からかうなって」





やれやれといった表情を浮かべながら、私の隣の席へと腰を下ろした。





「俺もここいい?」





「あっ、うん。いいよ」
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