独り占めしてもいいですか…?【完】
千景はそう言うと教室を出て行った。





「おやおやおや~?デートのお約束ですか?」





「はっ、はるちゃん…そんなんじゃないよ。ただ、練習に付き合ってもらうだけで…」





デートって…心臓に悪いからからかわないでよ~!





「その割には顔が緩み切ってるよ?」





はるちゃんは面白そうに私の頬をツンツンとした。





「そ、それより!はるちゃんも今日はリレーの練習?」


「うん!そう!絶対星のクラスには負けたくないからね」





はるちゃんはいつも以上にやる気がみなぎっているようだった。





「そうだよね!私も頑張る!じゃ、私行くね。またね」





笑顔ではるちゃんに手を振ると、更衣室へと向かった。





そして、急いでジャージに着替えると、千景の待つ体育館へと走った。
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