独り占めしてもいいですか…?【完】
深呼吸をして落ち着かせると、早速千景との練習を始めた。





「ほらっもっと腰下ろして!」





「こ、こうっ?」





千景の熱心な指導のもとバレーの練習が行われた。





「もっと肘まげて!」





「えっ?どれくらい?」





オーバートスの練習をしていると、千景が私のもとへと走ってきた。





「これくらい」





そして私の後ろ側から腕を掴んで、やり方を丁寧に教えてくれた。





ちっ近い…!


千景がすぐ後ろにいるよ。





千景の息遣いとか…全部、聞こえちゃってるよ。





「ってか、美生腕細すぎ。すぐ折れちゃいそうじゃん」


「えっ!怖いこと言わないでよ~」





私の腕を掴んだまま、千景はケラケラと楽しそうに笑っていた。
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