独り占めしてもいいですか…?【完】
「千景、1位になれてよかったね」





「うん。てかさ、美生…リレー見に来てたでしょ?」





ギクッ





なっ、なんでそれを…

何か言い訳を考えないと…!





しかし、千景の真っすぐな目に見つめられ、嘘をつくことが出来なかった。





「うん…ごめん。その、どうしてもリレーみたくて…」





「…まったく。安静にしてなきゃだめだって言ったのに」





千景は少し呆れたような声でそう言った。





「でも、どうして私が見に行ってること知ってたの?」


「星から聞いたよ」


「えっ星くん!?」





ちょ、星くんどういうことっ!?

星くんが隠れて応援しに行くことを勧めてくれたのに、なんで星くんがそれを千景に話してるの~…





「俺が美生ちゃんを連れ出したって星が言ってたから」


「も~…星くん、内緒でって話だったのに」
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