最後にあなたの唇を
最後にあなたの唇を





「いってらっしゃい」



────バタン





今日も返事がないまま扉が閉まる。




私と彼は、いつからこうなったんだろうか。








私と彼、修斗(シュウト)とは大学のサークルで知り合った。



4つ上だった修斗は、後輩の私にもとっても優しくしてくれる優しい先輩。


好きになるのにそう時間はかからなくて、勇気を振り絞って告白してOKを貰い、お付き合いをスタートさせた。





修斗は医学部卒の、今は研修医として近くの大きい病院に勤めている。





修斗が社会人になったということで始めた同棲生活も早2年目に突入。



私達の溝は、どんどん深くなっていった。






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