最後にあなたの唇を
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───ガチャ、
やっと、玄関のドアが開く音が聞こえた。
ただ今、夜0時。
いつもなら先にご飯を食べて寝ているところだけど、今日に限ってはご飯も食べるのを待ってずっと起きていた。
「おかえり」
「…!」
起きている私を見て、驚いた様子の修斗。
「なんで起きてるんだ?……夕飯も食べないで」
テーブルに置いてあるラップのかかった2人分の夕飯を見て修斗は言う。
いつもなら、修斗が帰って来た時にテーブルに置いてあるのは1人分の夕飯だから。
「し、修斗とね…!久しぶりにお喋りしたいなって思って…」
勇気を振り絞って言った。
少し声が震えたけど。