笑顔と猫とどんぶらこ~フーテンさきの歌紀行~
「私は床で寝ますので、さきさんとまなさんは、ベッドで眠ってください」
優しい声で言ってくれた綾香さんは、あたしとまなちゃんに相当気を遣っているのだと思う。
ベッドの上に枕を二つ置いてくれて、床に布団を敷いた。
もっと気楽に接してくれればいいと思うんだけど、出会ってからまだ一日も経っていないので、なかなかそうはいかないのだと思う。
「綾香さんだけ床で眠らせるわけにはいきません。三人でベッドで眠りましょう」
「ちょっと狭いですけど、楽しいかもですね」
綾香さんとまなちゃんとあたしは、洗面所で歯を磨いてパジャマに着替えてベッドに上がって横になった。
まなちゃんが壁際。綾香さんが真ん中。あたしが床側。
狭いどころじゃないよ。おしくらまんじゅう状態だよ。ベッドから落ちちゃうよ。やっぱり、綾香さんは床で寝てくれませんか。などと言ってはいけない。言いだしっぺはあたし。修学旅行中の中学生になった気分で恋話に花を咲かせなければならない。
優しい声で言ってくれた綾香さんは、あたしとまなちゃんに相当気を遣っているのだと思う。
ベッドの上に枕を二つ置いてくれて、床に布団を敷いた。
もっと気楽に接してくれればいいと思うんだけど、出会ってからまだ一日も経っていないので、なかなかそうはいかないのだと思う。
「綾香さんだけ床で眠らせるわけにはいきません。三人でベッドで眠りましょう」
「ちょっと狭いですけど、楽しいかもですね」
綾香さんとまなちゃんとあたしは、洗面所で歯を磨いてパジャマに着替えてベッドに上がって横になった。
まなちゃんが壁際。綾香さんが真ん中。あたしが床側。
狭いどころじゃないよ。おしくらまんじゅう状態だよ。ベッドから落ちちゃうよ。やっぱり、綾香さんは床で寝てくれませんか。などと言ってはいけない。言いだしっぺはあたし。修学旅行中の中学生になった気分で恋話に花を咲かせなければならない。