笑顔と猫とどんぶらこ～フーテンさきの歌紀行～
　お土産屋さんの近くのレストランで晩ご飯を食べて、のどかな農道をのんびり歩いているうちに夜になった。

　田舎の空気は澄んでいるので、都会より多くの星が見える。

　小早川くんが暮らしているピポピポ星も、あの広い宇宙のどこかにあると思うと、なんだか嬉しくなってくる。

「それでは、僕はそろそろピポピポ星に帰ろうと思います。写真を届けたいので、住所を教えてもらえませんか？」
「いいですよ」
　あたしは住所不定なので、まなちゃんが自宅の住所を教えた。

「最後に一つだけ質問させてください。宇宙の果ては、どうなっているんですか？」
　まなちゃんがとても真剣な表情で小早川くんに尋ねた。

　あたしは宇宙にはそんなに興味はないけど、宇宙の果てがどうなっているのかは知りたい。

「僕の口から聞くより、自分たちで調べたほうがいいと思います。それに、簡単にわかってしまったら、地球の学者さんたちの努力が無駄になってしまいますからね。まなさんもさきさんも、好奇心を大切にしてください」
　宇宙の果てがどうなっているのか、小早川くんは知っているようだった。

　もったいぶらないで教えてよ。誰にも言わないからさ。教えてくれたら、おっぱいを揉ませてあげるよ。などと言ってはいけない。宇宙の果てがどうなっているのか。人類の永遠のテーマの一つ。小早川くんが言ったように、自分たちで解明しなければならない。
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