笑顔と猫とどんぶらこ~フーテンさきの歌紀行~
「さきちゃん、まなちゃん、ご親切にありがとう。よかったら、私の家に上がっていかないかい?」
「はい。お邪魔させていただきます」
あたしはかよちゃんをおぶったまま、玄関で靴を脱いで上がり、和室の畳の上にかよちゃんを降ろした。
久しぶりにお風呂に入れる。あたしは心の中でガッツポーズをした。
「シップと包帯はありますか?」
まなちゃんがかよちゃんに尋ねた。
あたしはお風呂のことで頭が一杯になってしまっていて、かよちゃんの怪我のことを忘れてしまっていた。
相変わらず面倒見の良いまなちゃんと面倒見の悪いあたし。
「台所の食器棚の上にあるよ」
「手当てをしますので、そのまま座っててくださいね」
まなちゃんとあたしは和室の隣にある台所に行って、食器棚の上に置かれている救急箱から湿布と包帯を取り出した。
すぐに和室に戻り、濡れタオルでかよちゃんの足を拭いてあげて、捻挫した右足首に湿布と包帯を巻いてあげた。
これでひとまず安心。
「腫れが引くまでは、安静にしててくださいね」
まなちゃんがかよちゃんに優しく声を掛けた。
「じゃあ、もう少し休ませてもらうかな。まなちゃんとさきちゃんは、お昼ご飯を食べたのかい?」
「まだ食べていません。かよちゃんは食べたんですか?」
「私もまだ食べていないよ。台所の食器棚の引き出しの中にソーメンが入っているから、茹でてくれるかい?」
「いいですよ」
まなちゃんが笑顔で返事をした。
またソーメンか。こないだ流しソーメンをしたばかりだから、あたしは冷やし中華のほうがいいな。ざるそばでもいいよ。などと言ってはいけない。せっかくご馳走してくれるのだから、文句を言わずに食べなければならない。
「はい。お邪魔させていただきます」
あたしはかよちゃんをおぶったまま、玄関で靴を脱いで上がり、和室の畳の上にかよちゃんを降ろした。
久しぶりにお風呂に入れる。あたしは心の中でガッツポーズをした。
「シップと包帯はありますか?」
まなちゃんがかよちゃんに尋ねた。
あたしはお風呂のことで頭が一杯になってしまっていて、かよちゃんの怪我のことを忘れてしまっていた。
相変わらず面倒見の良いまなちゃんと面倒見の悪いあたし。
「台所の食器棚の上にあるよ」
「手当てをしますので、そのまま座っててくださいね」
まなちゃんとあたしは和室の隣にある台所に行って、食器棚の上に置かれている救急箱から湿布と包帯を取り出した。
すぐに和室に戻り、濡れタオルでかよちゃんの足を拭いてあげて、捻挫した右足首に湿布と包帯を巻いてあげた。
これでひとまず安心。
「腫れが引くまでは、安静にしててくださいね」
まなちゃんがかよちゃんに優しく声を掛けた。
「じゃあ、もう少し休ませてもらうかな。まなちゃんとさきちゃんは、お昼ご飯を食べたのかい?」
「まだ食べていません。かよちゃんは食べたんですか?」
「私もまだ食べていないよ。台所の食器棚の引き出しの中にソーメンが入っているから、茹でてくれるかい?」
「いいですよ」
まなちゃんが笑顔で返事をした。
またソーメンか。こないだ流しソーメンをしたばかりだから、あたしは冷やし中華のほうがいいな。ざるそばでもいいよ。などと言ってはいけない。せっかくご馳走してくれるのだから、文句を言わずに食べなければならない。