笑顔と猫とどんぶらこ~フーテンさきの歌紀行~
「リンゴジュースを作るから、手伝ってくれるかい」
「はい。手伝わせていただきます」

 かよちゃんの指示に従って、三人で手分けをして、リンゴジュース作りを開始した。

 あたしはリンゴを洗う係。まなちゃんはリンゴの皮を剥く係。かよちゃんはリンゴをすりおろす係と味付け係。楽しい流れ作業。

 まなちゃんは鼻歌を歌いながら、リンゴの皮を剥いていて、かよちゃんは額に汗を掻きながら、一生懸命にリンゴをすりおろしている。

 あたしはリンゴを洗い終えてから、皮剥きを手伝い、作業開始から、一時間後くらいに、四リットルほどのリンゴジュースが完成した。

 ほやっ♪ ほやっ♪ 出来立てほやっほやっ♪ おかわりは五杯までね♪ はい♪ もう一杯♪ おかわり♪
 
 いつでもどこでもどんなときでも盛り付け係のあたしは、盛り付けしんいちの歌をノリノリで歌いながら、かよちゃんとあたしとまなちゃんとの三人で力を合わせて作った出来立てホヤホヤの新鮮なリンゴジュースをコップに注いだ。

「かんぱーい!」
 かよちゃんとあたしとまなちゃんは、コップをカチンと合わせて、出来立てホヤホヤの新鮮なリンゴジュースを飲み始めた。

「最高に美味しいです!」
 あたしとまなちゃんは同時に叫んだ。

 リンゴの粒々の触感がたまらなく美味しくて、喉越しが最高に良い。

 おかわり! おかわり! おかわり! おかわり! おかわり! おかわり! 

 おっと、おかわりは五杯までだった。
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