笑顔と猫とどんぶらこ~フーテンさきの歌紀行~
「あはは。ちゃん付けしないで呼んでくれましたね」
まなちゃんが涙を流しながら微笑んでいる。
本当に愛らしい笑顔。まなちゃんとは、しばらく会えない。あたしは大きく目を見開いて、まなちゃんの愛らしい笑顔をしっかりと目に焼き付けた。
「まなちゃん……」
あたしはアコギを地面に置いて、まなちゃんの体をおもいっきり抱き締めた。
腕と肩と胸から、まなちゃんの優しい温もりが伝わってくる。
このままずっと、まなちゃんの体を抱き締めていたい。時間よ止まれ。
「さきさん、また私の体をおもいっきり抱き締めてくださいね」
まなちゃんがあたしの耳元でささやいてくれた。右肩に冷たいものを感じる。
「うん。また必ず抱き締めるよ」
まなちゃんも右肩に冷たいものを感じていると思う。
「あ、あの、フェリーの乗船時間が迫ってきましたので、そろそろターミナルに戻ったほうがいいかと思います」
海老原さんの声を聞いた後、あたしはまなちゃんの体をそっと離した。
どんなに悲しくても辛くても、あたしはフェリーに乗らなければならない。
まなちゃんが涙を流しながら微笑んでいる。
本当に愛らしい笑顔。まなちゃんとは、しばらく会えない。あたしは大きく目を見開いて、まなちゃんの愛らしい笑顔をしっかりと目に焼き付けた。
「まなちゃん……」
あたしはアコギを地面に置いて、まなちゃんの体をおもいっきり抱き締めた。
腕と肩と胸から、まなちゃんの優しい温もりが伝わってくる。
このままずっと、まなちゃんの体を抱き締めていたい。時間よ止まれ。
「さきさん、また私の体をおもいっきり抱き締めてくださいね」
まなちゃんがあたしの耳元でささやいてくれた。右肩に冷たいものを感じる。
「うん。また必ず抱き締めるよ」
まなちゃんも右肩に冷たいものを感じていると思う。
「あ、あの、フェリーの乗船時間が迫ってきましたので、そろそろターミナルに戻ったほうがいいかと思います」
海老原さんの声を聞いた後、あたしはまなちゃんの体をそっと離した。
どんなに悲しくても辛くても、あたしはフェリーに乗らなければならない。