笑顔と猫とどんぶらこ～フーテンさきの歌紀行～

「一階のレストランに行って、朝ご飯を食べましょうか」
「うん。出発する前に、しっかり食べておかないとね」

　あたしとまなちゃんは部屋から出て、エレベーターに乗って一階に降りた。

　ホテル内のレストランで朝ご飯を食べて、ロビーでチェックアウトを済ませた。

　とてもゆったりとした朝。なんとも贅沢な気がする。

「旅に必要な物を揃えたいので、私の買い物に付き合ってもらえませんか？」
「うん。いいよ。買い物に行こう」

　あたしとまなちゃんはホテルのレストランから出て、池袋駅近くのアウトドアショップに入った。
　さすが東京のアウトドアショップ。品揃えが豊富。

「さきさん、私は何を買えばいいですか？」
「とりあえず、大きなリュックサックが必要だね。あたしと一緒に見て回ろうか」
「はい。よろしくお願いします」

　二人で店内を見て回り、まなちゃんは大型のリュックサックと寝袋とカッパとＬＥＤランタンとレジャーシートとアウトドア用のテントとスニーカーをまとめて購入した。

　金額は、七万八千五百二十円。クレジットカードで一括払い。さすが、お金持ちのまなちゃん。