笑顔と猫とどんぶらこ~フーテンさきの歌紀行~
意気揚々と森に入ってみたものの、真っ暗で何も見えない。
イノシシの姿もマンモーの姿も見当たらない。
どこからか、不気味な鳴き声が聞こえてくる。
「さきさーん! 無理しないでくださーい!」
暗い森の中で、うほうほと言いながら、晩ご飯のおかずになりそうな獲物を探していたとき、道路側の方から、まなちゃんの声が聞こえてきた。
一人で暗い森の中に入ったあたしのことを心配してくれているよう。
手ぶらで戻るのは恥ずかしい。
あたしは樹の根っこに生えているキノコを取って、森を抜けてテントに戻った。
「まなちゃん、ただいま。キノコを取ってきたよ」
森の中で取ってきたキノコを、さっそくまなちゃんに見せてみた。
「そのキノコは、クサウラベニ茸といいまして、毒キノコなんですよ」
「え、このキノコは、毒キノコなんだ」
あたしはてっきり、食べられるキノコだと思っていた。色も形もシメジにそっくりだからだ。
キノコの知識を持っていないあたし一人だけで旅をしていたら、毒キノコを食べて死んでいたかもしれない。
知識の豊富なまなちゃんと一緒に旅をしていて、本当に良かったと思う今日この頃。
イノシシの姿もマンモーの姿も見当たらない。
どこからか、不気味な鳴き声が聞こえてくる。
「さきさーん! 無理しないでくださーい!」
暗い森の中で、うほうほと言いながら、晩ご飯のおかずになりそうな獲物を探していたとき、道路側の方から、まなちゃんの声が聞こえてきた。
一人で暗い森の中に入ったあたしのことを心配してくれているよう。
手ぶらで戻るのは恥ずかしい。
あたしは樹の根っこに生えているキノコを取って、森を抜けてテントに戻った。
「まなちゃん、ただいま。キノコを取ってきたよ」
森の中で取ってきたキノコを、さっそくまなちゃんに見せてみた。
「そのキノコは、クサウラベニ茸といいまして、毒キノコなんですよ」
「え、このキノコは、毒キノコなんだ」
あたしはてっきり、食べられるキノコだと思っていた。色も形もシメジにそっくりだからだ。
キノコの知識を持っていないあたし一人だけで旅をしていたら、毒キノコを食べて死んでいたかもしれない。
知識の豊富なまなちゃんと一緒に旅をしていて、本当に良かったと思う今日この頃。