笑顔と猫とどんぶらこ~フーテンさきの歌紀行~
「いただきます」
LEDランタンの灯りだけが灯っている薄暗いテントの中で、僅かな食料を二人で分け合い、じっくりと噛み締めながら食べてみた。
お腹が減っているので、焼き鳥の缶詰も魚肉ソーセージも板チョコも、いつもの何倍も美味しく感じられる。
「まなちゃんは、テントで泊まるのは初めてなの?」
「はい! 初めてです!」
「そっか。やっぱり、初めてだったんだね。ビジネスホテルの部屋と比べると、かなり狭いけど、テントで寝るのって、なんだか楽しいよね」
「はい! すごく楽しいです!」
とっても嬉しそうにしているまなちゃんが、LEDランタンの灯りを頼りに旅日記を付け始めた。
あたしはカッパを着て外に出て、両手を横に広げて、大粒の雨を降らせている夜空に向かって、「明日は晴れにしてくださいね!」とおもいっきり叫んでみた。
あたしの叫び声が届いたのだろうか。今日は朝から晴れている。五日振りの青空。
昨夜は暗くてよく見えなかったけど、あたしが入った森は、立派な樹々が立ち並んでいて、妖精が住んでいそうな美しい森だった。
不気味な鳴き声は聞こえてこない。雨に濡れた木の葉がキラキラと輝いている。太陽の日差しが眩しい。
じめじめとした暑さから、からっとした暑さへ。
あたしとまなちゃんは、顔に日焼け止めクリームを塗って、テントを畳んで出発した。
LEDランタンの灯りだけが灯っている薄暗いテントの中で、僅かな食料を二人で分け合い、じっくりと噛み締めながら食べてみた。
お腹が減っているので、焼き鳥の缶詰も魚肉ソーセージも板チョコも、いつもの何倍も美味しく感じられる。
「まなちゃんは、テントで泊まるのは初めてなの?」
「はい! 初めてです!」
「そっか。やっぱり、初めてだったんだね。ビジネスホテルの部屋と比べると、かなり狭いけど、テントで寝るのって、なんだか楽しいよね」
「はい! すごく楽しいです!」
とっても嬉しそうにしているまなちゃんが、LEDランタンの灯りを頼りに旅日記を付け始めた。
あたしはカッパを着て外に出て、両手を横に広げて、大粒の雨を降らせている夜空に向かって、「明日は晴れにしてくださいね!」とおもいっきり叫んでみた。
あたしの叫び声が届いたのだろうか。今日は朝から晴れている。五日振りの青空。
昨夜は暗くてよく見えなかったけど、あたしが入った森は、立派な樹々が立ち並んでいて、妖精が住んでいそうな美しい森だった。
不気味な鳴き声は聞こえてこない。雨に濡れた木の葉がキラキラと輝いている。太陽の日差しが眩しい。
じめじめとした暑さから、からっとした暑さへ。
あたしとまなちゃんは、顔に日焼け止めクリームを塗って、テントを畳んで出発した。