桜の花が咲くころに
……え?
……何??
……何が起こっているの???
「~~~ぁぁあぁのっっ!!こ…こま…困りますっっ!
なっ何してるん…です…ですかっっ!!」
噛みながら抗議の言葉を口にするけれど、橘くんは全く腕を緩める様子はなく…むしろギュッと抱きしめる力を強くしたように思う。
「……………………った……。」
パニックに陥っている私の耳元で、彼が殆ど聞き取れない程小さな声で呟いた。
「何?何て言ったの?」
彼の声が聞き取れず、顔だけ上にあげると…
また…私は固まってしまったんだ…。