不器用な彼に恋した私。





意識しろ...
意識しろ...
意識しろ...
意識しろ...
意識しろ...|


新しく開いたワードに、昨日の翔さんの真っ赤にして言った言葉を無意識に打ちながらにやける。
あれから、私は何故かすぐに復活。
翔さんは、あれからすぐに仕事からの電話で行ってしまいましたが...。



「うふふふっ...」


“意識...意識しろ。”

真っ赤にしてた見たことない翔さんが見れて、超絶に嬉しいのです。







バコッ!

「痛っ!!」
「お前、さっきからキモイわ!!」

これはこれは、二宮。
あなたも早朝出勤。偉いねぇ。


「この、浮かれたフグめ。」






キモイに浮かれたフグって!!
女子!一応私は女子!!
ちょっとカチンときた私は、そのまま二宮に言い返そうと言葉を考えていたら、


『ちょっと、井上と二宮来てくれ。』と課長に呼ばれた。








「「えっ、北海道出張!?」」
「本当は、高木と井上に行ってもらうつもりだったけど、彼、何だかんだ全然休んでないからねぇ。」



北海道出張は、聞いていたけど...。
なんでコイツと行かなきゃならないの!?

二宮も同じく嫌そうな表情を浮かべて、私を見つめる。

否。私の方が嫌だよ。





「出張は来週からになるから、出張先で行われる会議の内容、資料を詳しく把握しておくこと。」





えぇぇぇ。
なんで二宮と...?
翔さんと出張のほうが良かったよ。。

真面目に凹んでいたら、
『もっと色気ある人と出張が良かった』なんて嫌味を二宮は言うから、みぞおちに思いっきりグーパンを御見舞してやりました。



***

オシャレなバーで、二宮と飲む。
二宮は黒ビール。私はブランデーにカカオとか入ったアレキ何とか。
グーパンの慰謝料で奢れ!って脅迫して言うから、渋々奢ることに決めたのだ。
病み上がりの人間に・・・。


ったく、脅迫罪で訴えるぞ。
アレキ何とかを一口、口に含んだ。
女性に飲みやすいようにアレンジされていて、甘い。
初挑戦のカクテルだけど、お酒に弱い私でもいけそうな気がする。


「・・・なぁ、井上。」
「何よ。病み上がりの人間に脅迫めいた言葉を吐いたやつ。」


おいおい、酷い事したお前が悪いだろ?ってまた憎ったらしい台詞を吐く二宮。
あー、腹立つ!!何こいつ!


「何?尋ねといて、無視は無くない?」
「あー、ごめんごめん。お前に聞きたいことあったんだよ。」
聞きたいこと?
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