不器用な彼に恋した私。



カコ:アボガドサンド、美味かったぜ!笑
てんきゅー(・∀・)>


ニノ:まさか、奢ってくれるとはな!
はぁー!ロコモコごっつぁんです。


藍:本当に迷惑...、
本当はシジミ汁狙いだからね!?







お昼休みも終わり、疎らだったデスクの席も大分埋まってきた。
次々と表記されるLINE。
本当は仕事として同じ仕事グループでグループLINEを作ったのに、あの2人、仕事連絡一切無しで、くっだら無いLINEばかりしてくる。



直接言えよ!直接!!


かと言って、2人はポーカーフェイス。
アナタら、凄いな。
って、感心してる暇はない。

私は、書類の不備を修正かけていく。



ピロン。
短いとにかく軽快な通知音が鳴った。









ニノ:まぁ、愛しのお仕事男子が食してたので終わりだったみたいだし。
良いだろ、愛しの愛しの彼が飲んでたから!




藍:だーっ!うるさい、うるさい。


カコ:愛しのダーリンでしょ?笑








愛しのダーリンって...。
ベタ!!

そう噂をしてると、翔さんが会議から戻ってきた。
オフィス内は翔さんが戻ってくるとわっと他の部署のOLさんや受付嬢、もちろんオフィス内の先輩たちが黄色い声を上げる。



「高木様!ゴディバのショコリキサー、買ってきたんですけど、どうぞ!」

「あぁ、ありがとう。」


翔さんは、超天使な笑みで、次々人のどストライクを突いてくる。

私はその姿をじっと見ていたら、翔さんと目がバチりと合って、私から反らした。



くそ、あのモテ男め。








それに比べて私は釣り合わない。
未だに1本の低めに結った髪に黒いスーツは変わっていない。
花OLというのか?あの人らは。

憧れるけどね。


マイスタイルを崩したら自分が壊れそうでね。
まぁ、ふられるのを待つしかない。





バサッ。
突然、視界にゴディバのショコリキサー。



...に、翔さんの細くて綺麗な指。



「いらねーから、...やる。
見つかんないように、飲めよ。」


ふわっと私の頭を撫でて、そのままお礼も言えず、翔さんは次の会議へと行ってしまった。



どうしよう。
ドキってするなんて、不覚。

今日2度目の借りを作ってしまった、私。

...何を返せば、いいのだろうか。

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