クリスタルハート
「…何…?」


顔を伏せたまま言った。


「俺、ちゃんと美優のこと好きだよ。」


「へ?今さっき好きじゃないって…。」


裕也は目をそらし、照れたように言った。


「人に好きって言うの苦手なんだ。」


「何それ!?私泣き損!?」


私は笑っていた。


けど、裕也の表情は泣いている。

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