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呼吸を調えてから洗面所を出ると、大河が壁に寄り掛かって私を待ち伏せていた


「なぁ、夏帆…正直に教えてほしいんだけど…何で泣いてんの?」


「だっ…だからコンタクト」


「外してる所、俺、見てたから」


ポンポンと頭を撫でられる。
やっとの想いで止めた涙が、また溢れだしそうだ


「別に大河には関係無い」


「関係あるんだけど」


ギュッと抱き締められる体。思考が停止しパニックになる



「………好きな子が泣いてたら…気になんだろ」


「……………大河………何言って」


「俺が好きな子は夏帆。お前なの」


「駄目だよ…あたし…大河のお姉ちゃん…っっ!」


強引に重ねられる唇。チュッと音を立てて離れた唇


「連れ子同士なら結婚だって出来るから」


そう言って大河は再び唇を重ねた。今度は深い深いキス…


「た…大河…本気?」


「本気だよ?俺が夏帆の事、お姉ちゃんって呼んだことあった?」


大河の問いに首を横に振った


「夏帆…俺の彼女になって…ね?」


優しい熱に溶かされていく。私はこくんと頷いて大河に抱き付いた


………fin………
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