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取られちゃうんじゃね?じゃなくて、もう取られてんだよ!と言いたかったけど、七瀬が公表してない事を俺が言う権利はないから言わなかった。


「そういえば、雅人、もうすぐ誕生日だよね?何が欲しいのー?」


「彼女」


「そんなもの七瀬に言えよ(笑)」


密かに七瀬に想いを寄せていたつもりだが、この二人にはバレている。

ついでに、七瀬が会いに行ってる先輩ってのは兄貴の事だろう


「七瀬に告らないの?」


「七瀬に好きな人が居るかもしれないだろ」


「玉砕覚悟で告ればいいのに」


崇も菜穂も呆れ気味で他人事だ。
二人の気持ちも解るけど、兄貴と付き合ってるって知ってるのに、それでも告るって…どんだけマゾなんだよ!って感じな訳で……


「……しょうがないなぁ、じゃあ私が雅人の彼女に「結構です」


「即答?しかもかなり食い気味!」


ケタケタ笑ってると七瀬が教室に戻ってきた。紙袋には綺麗な青い毛糸玉。



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