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「毛糸だ!クリスマスプレゼント?誰にあげるのよー」


「内緒だよー」


菜穂と笑う七瀬が可愛くて…
やっぱり七瀬が好きなんだと痛感する


「青じゃなくて緑にしたら?」


「え?」


「兄貴の好きな色…青より緑だから」


ボソリと小さい声で呟く。


「雅人、ちょっと来て」と、七瀬は俺の腕を引っ張り廊下に連れ出した。


「………あの…あれ、嘘だから」


「あれって何?」


「……先輩と付き合ってないから…ただ、編み物教えてもらっただけだから」


「そう…なんだ」


兄貴と付き合ってないと知り安堵する。


「あたしが好きなのは…先輩じゃないから」


「…俺にしとけよ」


ポンと頭を撫でて引き寄せる。

無抵抗で俺の胸に収まる七瀬。


「ん…雅人にしとく(笑)」


ギューッと抱き付いて来る。何を可愛いことしてるんだか



「…兄貴と俺、どっちが好き?」


「………言わすなバカ///」



………fin………
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