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ぬくもり



ふと目を覚ますと至近距離に大翔(ヒロト)の顔があった。


寝起きの脳ミソで、今の状態に陥った経緯を思い出す




確か…今日の授業で解らなかった所を、幼馴染みで成績トップクラスの大翔に教えてもらおうと思って、ベランダから大翔の部屋に来たんだ…


だけど大翔が寝てて…


起きそうもないし、私も眠たかったから…



小さい頃を思い出して、大翔のベッドに潜り込んだ…




そしたら、大翔…寝てるくせに、昔みたいに「ん?…どーした?」って寝惚けながら私を抱き寄せて頭を撫でてくれた


ベッドは暖かいし、大翔の寝息も、大翔の匂いも私を眠りに誘う材料になって…


いつの間にか寝オチして、気付いたら今だ


…大翔、まだ起きないのかな?


大翔は気持ち良さそうに寝息を立ててる


「ひーろと…おはよ」 


「ん…んん?…亜美……勝手に入ってくんなよー」


そんな言葉とは裏腹に、大翔の腕は私を抱き締めたまま緩む気配はなかった


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