ただ、守りたい命だったから
「潤さん、私もごめんね!単純バカがバカなことしたのは半分…いや、3分の1は私のせいだし。バカだから、すぐバカなことしちゃうけど、これからも頑張って一緒にいてあげてね!バカだけど!」

バカって何回言うんですか…。

リビングについてからも、楓さんと薺母のマシンガントークは終わらない。

バカバカ言われて、薺は怒ってるし、櫂琉ときぃちゃんは、まだ紹介もしてないのに爆笑してるし。

いや、きぃちゃんは紹介しなくても幼なじみだから、知ってるのか。

櫂琉は初対面だけど、完璧ツボってるみたい。

遠慮なんて全くなく笑ってる。

「あらぁ、潤さんの弟さんよね?!男前ねぇ。並ぶと薺なんてモテるっていっても、まだまだじゃない?!」

それに気づいた薺母が、ターゲットを櫂琉に変えた。

「ありがとうございます…ぷっ。まぁ、薺くんよりは男らしい自信はありますが。遅れました。須藤櫂琉と申します。」

「櫂琉くん、ほんとイケメン~!潤さん…いや、潤ちゃんでいいよね?潤ちゃんも可愛すぎるし!キレイ過ぎるキョーダイね!私、こんなキョーダイできるなんて嬉しい!」

楓さんも乗ってきた。

『私も姉ができて、嬉しいです。』

ほんと、楓さんはノリがよくて。

薺と同じ黒髪ストレートの似合うキレイなお姉さんなのに、気さくな人だな。
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