ただ、守りたい命だったから
「はぁい。」

……慈季が笑顔で答えました。

えっ?きぃちゃんの方がいいの?

タイミング良すぎ!

「そうかそうか。慈季は偉いな。オレの方がいいのか。オレの方がいいんだな。」

何故きぃちゃん、同じセリフを二回言った?

二回目は薺に向けてか。

きぃちゃんが嬉しそうに、慈季を抱き上げる。

「大事なことなので、二回言ってみた。ぽっと出の薺なんかには、まだ負けないぞ!なぁ、櫂琉!」

「だよね~!オレ達二人の父親歴の方が長い!第一の父はオレで、第二は綺壱くんだったもんね!」

「もう、これからもそれでよくない?!薺が第三で。」

と、楓さんの言葉に。

「なんでだよっ!」

薺の雄叫びが響きました。

パパ、頑張って!

第一の父親になれるように…ね。


end
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