世界にひとつのどこにもない物語
世界にひとつのどこにもない物語
ビルを後にすると、狼谷と一緒に肩を並べて家路に向かって歩いていた。
「まや」
名前を呼んだその声に視線を向けたら、
「ご苦労さん」
狼谷が言った。
「狼谷さん、本当にありがとうございました。
あなたが言ってくれなかったら、私はずっと嘉門くんのことを恨んだままでした」
そう言ってお礼を述べたまやに、狼谷はクスッと笑った。
「な、何ですか?」
(何か間違ったことを言うたか!?)
おかしそうに笑った狼谷に戸惑っていたら、
「さっきと違うてるなと思たんや。
嘉門とか言う男と話とった時は関西弁だったやん」
狼谷が言い返した。
「あっ…」
そうだったと、まやは思い出した。
「まや」
名前を呼んだその声に視線を向けたら、
「ご苦労さん」
狼谷が言った。
「狼谷さん、本当にありがとうございました。
あなたが言ってくれなかったら、私はずっと嘉門くんのことを恨んだままでした」
そう言ってお礼を述べたまやに、狼谷はクスッと笑った。
「な、何ですか?」
(何か間違ったことを言うたか!?)
おかしそうに笑った狼谷に戸惑っていたら、
「さっきと違うてるなと思たんや。
嘉門とか言う男と話とった時は関西弁だったやん」
狼谷が言い返した。
「あっ…」
そうだったと、まやは思い出した。