世界にひとつのどこにもない物語
紅茶のことは偶然と言う可能性もあるが、その数ある紅茶の中で狼谷はミルクティーをどうして選んだのだろうか?

「ミルクティー嫌いやったか?」

狼谷が首を傾げた。

ツッコミを入れるところはそこではない。

どうして自分がミルクティーを好きなことを知っているのかと言うことである。

その時、
「おい、火事だぞ!」

その声にまやと狼谷は何事かと言うように視線を向けた。

見ると、多くの人たちがどこかへ向かって走っていた。

消防車がサイレンを鳴らしながら、何台か目の前を通り過ぎて行った。

「この近くのアパートが燃えてるって!」

それに驚いたのは、
「ええっ!?」

まやだった。
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