恋した相手は?!
動揺する私に、陸翔はいたって普通。


「怖いんだろ?ならこーした方が音聞こえなくない?」


そう言うと、片手をポンポンっと頭に置いて、さっきよりも強く抱きしめた。


「そう、だけど……」



やばい。かなり今やばい。


心臓が……壊れそう。


なに、これ……。私じゃないみたい。



え、なに、陸翔にドキドキしてる。



「真奈」


「は、はい!」



……あれ?真奈?


陸翔、私のこと、相川って呼んでたよね?



「って、呼ぼうかなー。相川って四文字もなげーよ」


“真奈”


名前呼ばれただけなのに。



なんか、こう。胸の奥がギュウってなった。
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