恋した相手は?!
陸翔とは、まだ相変わらず喋れてない。

ふと見てみると、女の子と楽しそうに喋ってた。

まぁ、仮の王子様の顔だからどーせあれも演技なんだろうけど。


女の子の方はちっとも気づかず頬を赤く染めている。

前までは陸翔の隣は私のポジションだったのに……。

一番近い女友達は私だったのに。

嫌な感情ばっかり出てきちゃうよ。


だめだめ、文化祭近いんだから。こんな、暗い気持ちどっかやらなくちゃ。


「陸翔……」

ずっと見つめてる私。こっちに気づいてくれる訳なんてないのに。


「陸翔…他の子と仲良くしないで……」

こんな言葉届くはずもなく。

相変わらず女の子とのトークを続ける陸翔。

今は大好きなこのクッキーさえも味がしない。



……どうやったら戻れるの。
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